町の真ん中を流れる中津川は、市民に愛される清流です。盛岡市役所の裏庭、 中津川のせせらぎに向かって横笛を吹く「笛吹き少年像」の清らかな姿は、 不思議な情感をたたえてメルヘンの世界を思わせます。

市役所そばの県民会館正面の右外壁の中空に立つのが、「はばたき」です。 このブロンズ像は釧路市幣舞橋（ぬさまいばし）に立つ「道北の四季」の有名な「春」の女性像の先駆をなす作品です。

テレビ岩手庭園では、杏の実を両手のひらに持つ「杏」の美しい少女像に出会えます。

市役所そばの与の字橋ぎわには「新渡戸稲造像」 が建っています。この彫刻は、高い理想に燃えながらも、現実の無理解と戦わなければならなかった稲造の、 苦悩と強さを表現した作品です。

盛岡城跡公園内の芝生広場には 「平和記念像」が建っています。台座には、昭和の初めに溺れかかった教え子を救助しようと、 不幸にもなくなった小国テル子先生の碑がはめ込まれています。

盛岡城跡公園内の中津川河畔には、 柔道教師ののちに市内で整骨業を営み、 生活に困っている患者は無料で診察して市民に愛された「瀬川正三郎像」が建っています。

盛岡城跡公園そばの県立図書館跡には、 岩手の教育の重要性を広く訴えたブロンズの「教育の像」が建っています。

盛岡駅前広場のカスケード（人口の滝）「滝川と鮭」は、駅前の顔です。 毎分3.5トンの水が流れ落ちるオブジェは、旅人の目を十分に楽しませてくれます

希望に胸をふくらませて、厳しい北国に立つ少年 石川啄木のひたむきな姿。 大通の丸藤前に建つ「少年啄木像」です。この界隈は、かつて盛岡城菜園の跡地でした。 この付近と盛岡城跡公園公園は、少年啄木にとって青春の詩情の泉であったことでしょう。

県公会堂前に建つ「原敬像」は、 平民宰相と呼ばれた彼の生き方と人柄を偲ばせる彫刻です。

中央通にある日本赤十字社岩手県支部の前には、日本赤十字社の創立者で初代社長だった「佐野常民胸像」 が建っています。

岩手医科大学の西側角には、岩手病院（現在の岩手医大付属病院）の院長だった「杉立義郎像」 が建っています。

桜の名所であり、ボート遊びも楽しめる 高松の池は、野鳥や自然を観察する 市民の憩いの場です。 高松公園に建つ「ひまわり」は、シベリア慰霊碑として建てられました。

高松公園に建つ「平和祈念像“望み”」は、 核兵器のない世界をめざして不戦を誓い、終戦50周年を記念して建てられました。

高松の池畔の小高い丘に、 盛岡市長として市民の師・父と仰がれた「北田裸城翁像」が建っています。

中津川の下流に架る、下の橋そばの生誕の地にある 「新渡戸稲造銅像」は、 没後50年を記念して市民の浄財で建てられたものです。 太平洋戦争中は、その業績はほとんど無視されていましたが、戦後、その役割が正しく見直され、 太平洋の両岸で再評価されています。

北山の県立盲学校では、目の不自由な方たちが学んでいます。同校の構内に建つ「柴内魁三像」 の台座には、「しばないせんせい」とひらがなで刻まれ、 盲学校の生徒たちが指でなぞって読めるようにしてあります。 柴内は、岩手県の盲ろう教育に生涯をかけた人です。

八幡宮境内には、 驚くほど大きな「米内光政像」 が建っています。 米内は盛岡出身の海軍大臣・首相で、「良識の提督」として信望をあつめました。

県営運動公園にある「青年の像」は、岩手山の雄大な山容をバックに、 彫刻がモーターでゆっくりと回転しています。

県営体育館前に建っている「空」は、題名どおり北国の大空を連想させる彫刻です。

県立美術館を訪れたら、 「三人の妖精」と出会ってください。 作者のマイヨールは、ロダンやブールデルと並ぶ近代彫刻の巨匠といわれる作家です。

県立美術館の「春」は、 姫神山を背に館側に向かって建っています。 薄衣の襞（ひだ）の繰り返しが軽やかなリズムを奏で、端正な立ち姿は舟越作品独特の気品に満ちています。

旭橋のたもと、マリオスロードの下には、「青年」が建っています。 このロードの向こうには、盛岡の新たな観光名所ともなっている総合ビル、マリオスが建っています。

盛岡の新興住宅地の一つ、松園中央公園には、 ピーンと張りつめた生命の躍動感がみなぎる「Balancer（バランサー）」が建っています。

盛岡駅からバスで約30分先のつなぎ温泉の 御所湖畔に建つのが「シオンの像」です。 御所湖は、高村光太郎の「乙女の像」のある青森県の十和田湖、 舟越保武の「たつこ像」のある秋田県の田沢湖とともに、“彫刻のあるみちのく三大湖”の一つに数えられています。

都南文化会館（キャラホール）西側公園には、若々しい健康美にあふれる「ジーンズ」 が建っています。

青春と情熱の詩人･石川啄木。 郷土の山河を望む岩山山頂・啄木望郷の丘に、「啄木望郷の像」 が建っています。短い生涯を駆け抜けた啄木の鎮魂のためにつくられた像で、 ふるさと渋民の姫神山の方を向き、そばには「夫婦歌碑」もあります。